『ブッタとシッタカブッタ』(小泉吉宏) -0040


いろいろな勇気を持つよりも、心の動きについて知る方が、案外良いのかも知れない。

心を機能として捉える。そして、それがどんな働きを持っているのか観察する。心をそぎ落とすことはできない。かといって、振り回される必要もない。現象論であり、認知論でもある。

弱い心を叱責しても仕方がないのだ。かといって夢みたいなもので、見て見ぬ振りすると、あとでツケが回ってくる。

自分という存在について考えること。たぶん、哲学の最初の一歩でもあり、文学の最初の一歩であるのかもしれない。

ブッタとシッタカブッタ〈1〉こたえはボクにある
ブッタとシッタカブッタ〈1〉こたえはボクにある