『フラニーとズーイ』(J.D.サリンジャー)-0047


つい最近読み終えた。旧訳すら読んだことがなかった。

ある意味、この年齢で読んで良かったような気がする。たぶん20代では、この話はまともに受け取れなかっただろう。もちろん、今ならちゃんと読めている、と断言できるわけでもないが。

印象的だったのは、ズーイが母の"観察力"に驚愕するところ。そして、声真似で電話するズーイ。登場人物が3人ほどしかないのに、実に複雑なお話になっている。危うい線の上でギリギリ成立していような印象を受けた。

むしろ、これを読んでいる私の精神がそのギリギリのところにあるのかもしれないが。

フラニーとズーイ (新潮文庫)
フラニーとズーイ (新潮文庫)