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[MM]逆転! 強敵や逆境に勝てる秘密 (ダビデとゴリアテ)-0016
逆転! 強敵や逆境に勝てる秘密 (ダビデとゴリアテ)
マルコム・グラッドウェル
講談社 (2014-09-02)
ISBN:9784062185059
1,512円
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読書メモ
エラの谷で巨人と羊飼いがにらみあっていたら、注目を集めるのは、光りかがやく鎧に身を固め、剣を構えた巨人のほうだ。しかしこの世界に美しいもの、価値あるものをもたらすのは、意外なほどの強さを実に秘め、尊い目的掲げる羊飼いなのである。
命令を下す側は、下される側が持つ意見に大きく振りまわされるのである。
「権威の正統性を裏付ける原則」
どちらの行動も「正しい」とは言えない。ただ「何が正しいか」という基準は、往々にして特権階級がよそ者を排除するときの言い訳だったりする。
「だけどね、愛さえあれば大切な人を救えるかというと、そんなことはないんです。ただ、いくらひどいことをされても相手の苦しみがわかるから、腹は立たないんです。生きていれば、いろんなことで元気が出たり、反対にへこんだりします。私たちはそれが共通しているんです。
「子ども時代に心に深い傷を負いながら、それを乗りこえてきた人がいないと、社会は成りたたないのか」
リモートミスは無敵感覚を植えつけるのである。
劇作家ジョージ・バーナード・ショーもこう言った。「合理的な人間は自分を世界に合わせる。非合理的な人間はあくまで世界を自分に合わせようとする。したがってあらゆる進歩は非合理的な人間にかかっている」
「アウトサイダーであること」が、有利に働くなんてことがあるのだろうか?
成績がオールAであれば、進級をかけて教師に直訴する必要はないからだ。
「好きこそものの上手なれ」と「代償」
母親の読みきかせで絵本の中身を覚えて以来、ボイスはつねに記憶力のトレーニングを積んできたようなものだ。文字を読むことが不得手でも、それを補うために続けてきたことがかけがえのない能力となって花開いたのである。
信じられないって? 読みやすく、わかりやすい形で問題を提示されたほうが、正解が出やすいと誰もが思うだろう。しかし実際は正反対だった。
CRTはけっこう難しいが、実は正解率を簡単に上げる方法がある。ハードルをちょっとだけ高くするのだ。
不利に見える状況のなかに、はかりしれない自由があることに気づいていない。なりたい自分になれるチャンスが大きいのは、むしろ小さな池のほうなのである。
アファーマティブアクション
なぜなら、高いハードルを飛びこえたり、困難な課題に取りくんだりする意欲を支えるのは、自分はこれだけできるという「セルフイメージ」だからだ。良好なセルフイメージが持てないと、やる気も自信も出てこない。 p.80
人は全体像のなかに自分を置くことがなかなかできない。「同じ舟」に乗っている人間どうしで比較しあうだけだ。だから自分が恵まれないだとか、不幸だといった感覚も、あくまで相対的なものに過ぎない。 p.79
ピサロの言うとおり、印象派の画家たちは本流からあえてはずれることで、新しいアイデンティティを確立することに成功した。 p.74
自分たちの旗印
サロンが世界で最も権威ある美術展であることは、カフェ・ゲルボアの常連たちも認めるところだった。でも、そのために当選をめざすのは犠牲が大きい。節を曲げて受けの良い絵を描かなくてはならないし、当選しても他の作品に埋もれて注目されずに終わる。そうまでしてサロンに出品する意味があるのか? いっそ独自の展覧会を開いたらどうなのか? 印象派の画家たちは、来る日も来る日も議論を重ねた。サロンという大きな池の小魚で終わるのか、自分たちでつくる小さな池で大魚になるのか。 p.69
「サロンのお墨つきのない絵を評価できる愛好家は、パリに十五人いるかどうか」とルノワールは言っている。「サロンに当選していない画家の絵に、びた一文出さない者は八万人はいるがね」。 p.67
心理学者バリー・シュワルツとアダム・グラントはほぼんとすべての事象は逆U字型になると述べる。
貧乏でも金持ちでも、極端なのはだめだ。真ん中あたりがいちばんうまくいくのだろう。 p.51
最初から負け犬だったラナディヴェには、誰も思いつかなかったことを試す自由があった。 p.41
主流派に属さない人間──バスケなんて見たこともなかったインド人とか、ベンチを温めていたニューヨーク生まれの新人とか──が常に常識はずれの大胆な先方をとったからだ。 p.40
つまり、弱い者の戦いかたは、非常に大変なのだ。 p37
私たちが持っている「有利と不利」の定義はとても狭く、硬直している。そのため、ほんとうは役に立たないものを高く評価したり、力と知恵を授けてくれるものを無用と切りすてたりしている。
ふつうの人間が巨人と戦うにはどうすればいいか──それがこの本のテーマだ。「巨人」とは圧倒的に強い敵のこと。
購入:2014年8月29日 0円
読了:-
献本にて頂く。
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